生まれてから順調に子育てしていたのに、イヤイヤが始まってから行き詰ってしまったという話をよく聞きます。できもしないのに「自分でやる!」と言い張ったり、「どうしてもこっちがいい」とダダをこねたり……。もうママの方もイヤーですよね。でもイヤイヤ期には、実はとても大事な意味があります。

これまでイヤイヤが激しくなかったのは、まだ子どもの中に「自分はこうしたい」というプランがなく、「ママのプランが僕(私)のプラン」でよかったからです。でも今や、順調に育って「自分のプラン」を作れる力がついたのです。

ですから、イヤイヤが激しくなってきたら、ママは「私の育て方は間違っていなかった!」と自信を持って、「ここまでよくやってきた!」と自分をほめ、まずは成長をお祝いしましょう。

その上で、子どもの立場で考えてみましょう。自己主張が始まったばかりの子どもにとって自分の作ったプランは唯一絶対!なもの。まだ譲り合うという練習の経験がないのですから、とにかく主張することに頑張るのです。「自己主張」と「相手の主張を受け入れること」その両方ができて、譲り合うことができます。その練習がいよいよ始まりました。

日本抱っこ法協会 公認ホルダー 阿部優美