子どもが笑顔でいてくれると安心。でも、泣きだしてしまったときは困りますね。ところが泣くことは、子どもの成長にとって必要なことなのです。
子どもの泣きには2種類あります。ひとつめは〈要求の泣き〉。「おっぱいちょうだい」「寂しいから抱っこして」など、泣くことによって要求を伝えます。ふたつめは〈ストレス発散の泣き〉。不安や緊張、恐怖など、心にたまった感情やストレスを泣くことによって吐き出すのです。
言葉によって要求が伝えられる幼児では、多くは〈ストレス発散の泣き〉です。だとしたら親は、「私はいったい、どうすればいいの?!」と慌てる必要はありません。なぜなら、〈ストレスの解消〉という一番重要な仕事は、子ども自身がしっかりと進行中なのですから。あわてて泣きやませず、「心ゆくまで泣いていいよ」と一緒にいてあげたり、抱きしめてあげたりすればいいのです。そうして心の痛手から立ち直ったら、子どもは自然に泣きやむはずです。
ひと泣きした後の子どもの顔って、なぜか輝いているとは思いませんか? 心にたまったストレスを吐き出し、すっきりするからなのです。
子育てカウンセラー 萩原 光