片づけやすい環境作りは基本的に親の役目ですが、「モノのおうち」を決める作業などは、ぜひ親子でいっしょにやってみましょう。特に子どもの持ち物やおもちゃなどについては、子どもの意見も聞きながら置き場所を考えて決める方が、子どもが自主的に片づけるようになります。

Aさんは、幼稚園児のSちゃんに「今、一番遊びたいおもちゃはどれ?」と聞いてみたところ、Aさんが予想していたものと違う答えが返ってきました。子どもの気持ちと親の思いは違うことがあるのです。Sちゃんと話し合って、一番遊ぶおもちゃの置き場所を棚の中段に決めました。あまり興味のなくなったおもちゃは押入れの奥の方に入れることにしました。

こんなふうに子どもを巻き込みながらの環境作りは、一見遠回りに見えて、実は子どものお片づけ力を育てる近道です。「遊ばないおもちゃは、どれ?」「あなたはどう思っているの?」 今の気持ちや興味のあることを教えてもらうつもりで、子どもに聞いてみましょう。何を取っておき、何を捨てるのか、大切なものがわかってきます。

新しいモノが増えたときにも、「どの仲間かな?」と考えさせることで、今あるものと関連づけながら置き場所を決めることができますよ。

NPO法人 JAMネットワーク代表 高取しづか