乳幼児期の子どもはとにかく好奇心が旺盛。身の回りのすべてのことに関心を示します。それは子どもが大人になっていく過程において、知識や経験を得て豊かに成長していくためにとても大切なことです。
でも、子どもはまだ「何が危険か」が分かりません。「これをやったらどうなるか」と予測する力も未熟です。自分の身を自分で守れない子どもに代わって子どもを危険から守るのは、私たち大人の役目であると言えます。
寝返り、おすわり、ハイハイ、ひとり歩き、階段の昇り降り、走る、自転車に乗る……赤ちゃんから幼児期にかけては、発達とともに「できること」がどんどん増えます。それとともに起こりやすい事故も変わります。それぞれの子どもの興味や性格によっても気を付けるポイントは異なります。
子どもの予期せぬ事故を防ぐのは簡単なことではありません。でも、周囲の大人が子どものことをよく知り、生活の中にあるさまざまな危険について学ぶことで、子どもが事故にあうリスクを減らすことはできます。
子どもの興味や好奇心を健やかに育みつつ、子ども自身の危険を避ける力もも育てていくという視点も持ちながら、子どもの事故とその予防について一緒に学んでいきましょう。

西武文理大学 茂手木明美