子どもがどこかから落ちてしまう「転落」は、日常的に発生しやすい事故の一つです。ちょっとした小さな段差から生命にかかわるような高所まで、生活のさまざまな場面に思わぬ危険があります。
ソファやベッドは日常的に転落が起きる場所です。子どもは日々発達していて、昨日できなかったことが今日できるようになるもの。「うちの子はまだ寝返りができないから大丈夫」ではなく、「今日、寝返りができるようになるかもしれない」という意識を持つことが事故を防ぎます。子どもをソファに寝かせたときはそばを離れない、ベビーベッドから一瞬でも離れる際は必ず柵を上げる、大人用ベッドはベッドガードを購入するなどの対策を取りましょう。
階段やベランダも、好奇心いっぱいの子どもにとって魅力的な場所です。階段で遊ばせない、ベランダには子どもが登れるようなものを置かないなどの対策と同時に、「危ないね」など乳幼児期から繰り返し伝えて、子どもが少しずつ理解できるよう声をかけていきましょう。
また、スリングやベビーカー、ショッピングカートにも転落の危険はあります。必ず正しい使用法を知ること、守ることで事故防止を心がけましょう。
西武文理大学 茂手木明美