「何回言ったら分かるの!」「ダメって言ったでしょう!」「なんで、できないの!」等、(私自身も言った覚えがある言葉ですが)考えてみると、これはとても効率の悪い叱り方です。

乳幼児にはこのような叱り方はしないと思いますが、これでは、叱り始めた途端、子どもに「聞くスイッチ」を切られてしまいます。

子どもが聞いてくれる叱り方で大事なのは、お説教でも説得でもなく、「感情的でないこと」です。

「ダメ」を伝えたければ、「ダメだよ」で良く、その理由をクドクドと説明する必要はありません。また、「何回言ったらわかるの!」と言った嫌味も必要なく、して欲しいことを「しなさい」というだけで良いのです。「なんで、できないの!」に至っては、「それは、ちゃんと教わっていないからです」という答えが子どもから返ってきそうです。

子どもの年齢が低いほど複雑な内容は伝わりませんので、理由を述べることなく、「して欲しくないこと」を単刀直入に伝える練習をしておきましょう。

「これ、しなさい」と言われた方が、「これ、していないよね」と言われるよりも、受け取りやすいと思いませんか? そして、自分にもやさしくなれますよ!

BACP(英国カウンセリング・サイコセラピー協会)

認定カウンセラー 前田 節子