さあ、いよいよ子どものイヤイヤをどう受け止めるか?という具体的な話をしましょう。イヤイヤ期以前の子どもは、思い通りにならないとウェーンと泣いてママのところに戻ってきてよしよししてもらっていましたが、イヤイヤ期になると、地団駄踏んだり、体を左右にゆすってヤダヤダしたり、床に寝転んで全身で身もだえしたりするようになります。なぜでしょう? それは、子どもの中に、アクセルだけでなく、ブレーキを踏もうとする気持ちが育っているからです。ブレーキを踏まなければ、葛藤は起きずに、ただ自分の思い通りにしようと突進するだけです。

偉いでしょう!「思い通りにしたい」けど「それはダメだ」と葛藤して、身もだえしているのです。人に当たったり、物を投げたり、壊したりせずに、モヤモヤする気持ちを上手に発散(放電)しているのです。「よしよし」の充電とは反対に、「ヤダヤダ言わせて!」なのです。

子どもがおおらかにヤダヤダ言っているのなら、親はまず見守って、気がすむまで放電させてあげましょう。そして、子どもが葛藤を乗り越えて立ち直ったら、乗り越えたことをほめて、ぎゅーっと抱いてあげましょう。これで「放電」+「充電」完了です。

日本抱っこ法協会 公認ホルダー 阿部優美