第一線で活躍している最近の若者のメンタルの強さは、目を見張るものがあります。将棋の藤井聡太くん、卓球の張本智和くん、囲碁の仲邑菫さん…。実はこの3人には共通点があります。小さい頃、すごい泣き虫だったのです。

 「行き詰まったら、親(または信頼している大人)に泣きついたり、助けを求めればいい」と思っている子どもには安心感があります。そういう後ろ盾があると、チャレンジがかえって意欲的になるのです。

 「親に頼ってはいけない。泣きついてはいけない」と、無理にがんばってしまう子は、必要な手助けを求めようとせず、自滅してしまいます。または反対に、「チャレンジの途中で、泣きつくのはみっともない」と思い、最初からチャレンジを放棄して、すべて親にやってもらおうとしてしまうタイプの子もいます。こういった子どもたちがまず学ぶべきは、「自立すること」ではなく、「甘えること」「泣きついたり、助けを求めたりすること」ですね。

 〈自立〉に向かっているように見えても、実は、どんどん〈孤立〉しているだけ、というお子さんが増えてします。実は、「甘え上手こそが、自立上手」なのです。